携帯電話の禁止車両

今日「携帯電話禁止」の車両に乗った。
普段使う電車にはそんな車両はない。
時間も遅かったし、まぁ電話がかかってくる事も無いので、その車両に乗った。


まぁ当たり前の光景だが、多くの人が「携帯電話禁止」に従わない。
着信音も切らないし、当然の様にでるし、メールだか何かを触ってる。
電話にも出る。酔っ払ったおっさんが大きな声で喋りだした。
かなり大きな音で音楽を聞いていたのに、おっさんの声が聞こえるのだから相当なヴォリュームで喋っていたのだろう。


それを、別のおっさん(スーツ姿で妙に怖そうな感じ)が、大きな声で喋ってるおっさんの掴んでるつり革をパンっ!っと叩いておっさんのドン!と背中を押して車両から追い出してしまった。
大きな声が不愉快だったんだな、ぐらいに思って後は無視。怖いし、見なかったフリ。
しばらくすると前に立っていた若い男の携帯を先ほど注意していたおっさんがやってきて、バレーのアタックの様に叩いて落とした。
頭の中でおっさんが携帯を叩いたのを、右から叩く姿・左から叩く姿、さらにその状況にマンガの様な効果をつけて想像。
音楽を大音量で聴いてたので、空気感が判らないので心の中で爆笑。
しばらくそっちを見れなかった。笑ってるのが見つかったら怖いし。


まぁそんな事はさておき、携帯アタッカーなおっさんは
「携帯は駄目な車両だろう!!駄目な物は駄目だ!それとも何か悩みでもあるのか!!?おっさんに話してみろ!!」
携帯をアタックされたお兄さんは何だか知らないが謝っていた。
携帯アタッカーは「判ってくれたか!じゃあ握手!」と握手をして降りていった。
おっさんの雰囲気から、その場の緊張感は物凄かった。


携帯アタッカーが面白かったって話がメインではない。
なぜ携帯を使ってはいけないのか?その方が疑問だ。少なくとも携帯をアタックされれば怒るだろう。
なぜ怒るのか?携帯電話を使ってはいけない車両で使う自分が悪いはずなのに。
多分、理由は基本的に電車内は携帯電話は使ってはいけない点にある様に思う。
携帯禁止車両以外も電車内では携帯電話での通話はご遠慮くださいとの事。駄目だ、って事だろう。
つまり、全面禁止なのだ。


では、電話を使いたい人はどうすれば?と思う。現状では「乗るな!」って事だろう。
それでは困る。
現状は信号機で言えば、赤信号と黄信号しかないのだ。
青信号は存在しない。それではいつ渡るのか?
青が無ければ、普通は黄信号だろう。赤よりは幾分安全な印象。
だがそこを赤信号でも渡る人が出ても不思議ではない。ルール違反はどちらも同じだ。


俺は電話をかける!と決めたら、赤も黄色も関係ないだろう。
金が無いし、家も遠い!が、仕事をしているから電話には出なければいけない!!
と、生きるために仕事をしている人はどうすればいいのか?
現状はどうしようも無い。諦めて下さい、と電鉄会社は言うのか?
この場合の「諦める」は、人生をって事になるだろう。
電鉄会社が出来るのは「人生を諦めてください」とお願いする事ではなく、青信号車両を作る事ではないだろうか?
この車両は電話し放題。どうぞおかけ下さい、って車両を。
それを作る事で禁止車両で電話を使用している人に対しての注意も有効になるだろう。
電話を使って人と話をしたければ、そのための車両が用意されている。そこへ移動しなさい、と。


電鉄会社には、現状を技術的過渡期と捉えて柔軟に対応をしてもらいたい物だ。
でないと、今日の様な本当に一触即発的な事態に遭遇してしまう。
移動するだけの事に緊張感はいらない。